あしながおばさん,ありがとう。

 私が勤める役所の窓口に70代の女性が来所されました。女性は「若い頃に夫と死別をして大変な思いをして2人の子どもを育てた、その時にひとり親の会があったことで救われた、今、娘と相談した結果、幼い子を持つひとり親さんの役に立てたい。」と言われ多額の現金を差し出されました。偶然にも私は市内のひとり親家庭の会の役員をしていましたので、この御浄財を寡婦の会員で、「会員の中で18歳以下の子どもを持つご家庭」に、お渡しすることにしました。 

 私は一緒にカードを付け、お礼の言葉が返せるよう提案。帰ってきたメッセージにはお礼の言葉はもちろん、具体的な用途や精一杯頑張って生活している状況を書いてあります。「今は一人で育てるのが精いっぱいだけど、いつかは自分も子どもも人の役に立てるようになりたいです。」等のお声も数人ありました。この女性のお気持ちが、頑張るひとり親たちへの励ましになったのだとうれしくなりながら、メッセージカードをアルバムにしてみました。ただ、絶対名乗ってくださらなかったこの女性が、約束した日に取りに来てくださっていません。

 あしながおばさん、みんなの感謝を伝えたいですので、もう一度お顔を見せてくださいな。